世紀の相場師ジェシー・リバモア（リチャード・スミッテン著、角川書店）

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世紀の相場師ジェシー・リバモア（リチャード・スミッテン著、角川書店）

世紀の相場師ジェシー・リバモア（リチャード・スミッテン著、角川書店）

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イースター休暇なので、昨日はお休み。
久しぶりに本でも紹介しよう。

【紹介するもの】

世紀の相場師ジェシー・リバモア
リチャード・スミッテン著、角川書店【トレーダーズショップ】

世紀の相場師ジェシー・リバモア
リチャード・スミッテン著、角川書店【Amazon】

【この本の内容】

「ウォール街のグレート・ベア」と呼ばれた、
伝説の相場師ジェシー・リバモアの半生。
ここに、トレードに必要なことは、全部書いてある。

伝記として読んでも、十分にスリリングで面白い。

【特にこんな人が読むと役に立つ！】

トレードを真面目に勉強したい全ての人

【レビュー】

ジェシー・リバモアは、私が最も影響を受けたトレーダーといっても過言ではない。
正直、「相場に関する本を一冊だけ選べ」と言われたら、この本になるだろう。
（この本を読むまでは、『マーケットの魔術師』だった。）
復刊されるまでは、定価の10倍以上のプレミアが付いていたという、伝説の書である。

安直な、「素人でも勝てる」みたいなハウツー本を何百冊集めたところで、
この本の内容と価値には、遠く及ばない。

ジェシー・リバモアの伝記のような形式で書かれているので、
読み物としても非常に面白く、時間を忘れて読みふけることができる。
その根底にあるのは、相場の本質やトレーダーとしての姿勢、
更には、トレーダーとしてやってはいけないこと、などである。

リバモアは何回も破産し、また何回も復活している。
破産した時には、相場や他人に八つ当たりなどせずに、
自分の中に原因があると考え、そこから教訓を学んでいる。

決して生まれ持った才能のみで、生涯負けなしといったタイプではないので、
そこは一般的なトレーダーが読んでも、大いに参考になるところだと思う。
（勿論、トレーダーとしての才能は、抜群にあったのだが…。）

トレードの本というと、すぐに売買手法の有無を気にする人が多い。
一応、『ピボタル・ポイント』という、彼独自の売買手法の解説もあるが、
私としては、そこはリバモアの本質ではないと思う。

そもそも、売買ルールというものは、自分で作るものであり、
その作り方のヒントは、第二章に書いてある。
多少強引だが、第二章に出てくるティッカー・テープをレートに、
バケット・ショップをFX業者に置き換えれば、
FXトレーダーには、かなり読みやすくなるだろう。

また、情報収集と称して、経済ニュースを読み漁ったり、
有名なアナリストやストラテジストの言葉が気になるという人は、
第五章を読むといい。
「トレーダー」が人の言葉を鵜呑みにし、自分のトレードをしなくなったら、
破産するしかないということがわかる。
まぁそもそも、自分のトレードというものが確立していない人も多いのだが…。

尚、巻末に「投資の鉄則」として、
リバモアの「タイミング」「資金管理」「感情制御」のルールがまとめてある。
とても良くまとめてあるので、ここを読むだけでも得られるものはあるだろう。

最後に、印象に残った言葉をいくつか紹介する。

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市場の動きに理屈はない。
経済学で動くわけでもないし、理論に従って動くものでもない。
市場を動かすのは人間の感情に他ならず、なぜかといえば、
人々はなし得るほとんどすべてのことを市場に持ち込むからだ。

相場の動きを漫然と『期待して待つ』のは博打であり、
忍耐強く待ち、シグナルを見いだした瞬間『反応する』のが投資・投機である。

株価が変動する姿にのみ意識を集中させよ。変動の理由に気をとられるな。

ウォール街に、あるいは株式投資・投機に新しいものは何もない。
ここで過去に起こったことは、これからもいく度となく繰り返されるだろう。
この繰り返しも、人間の本性が変わらないからだ。
人間の知性の邪魔をするのはつねに、人間の情緒であり情動である。
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トレードの本として、これ以上のものは、今後出てこないのではないか。
本気でそう思えるほどの内容だ。
トレードを真剣に学ぶつもりがあるのであれば、是非手に取って欲しい。

世紀の相場師ジェシー・リバモア
リチャード・スミッテン著、角川書店【トレーダーズショップ】

追伸：

トレードは手法よりも、メンタルの重要性が極めて高い。
私がトレードメンタルを学ぶ上で、土台となっているものある。
それが「ドクターモルツのサイコ・サイバネティクス」だ。
これを学んでから、トレードが良い方向に大きく変わった。

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